2024 年 16 巻 2 号 p. 307-310
症例の概要:患者は78歳女性.上下顎義歯不適合による咀嚼障害と残存歯の審美不良を訴え来院した.歯の挺出による咬合平面の不正,上顎補綴装置の形態不良および下顎の維持・支持不足を認めた.バーチャル咬合器を応用し,咬合平面を修整,上顎はインプラントを含めた固定性補綴装置,下顎はオーバーデンチャーを装着した.
考察:バーチャル咬合器は,検査,プロビジョナルレストレーションの製作から,それらの情報を反映した最終補綴装置の製作までの操作を,効率的かつ高精度に進めるための有効な手段であると考えられた.
結論:バーチャル咬合器を用いることにより,審美的かつ患者の顎機能に調和した補綴装置を製作することが可能であった.