日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第133回学術大会/シンポジウム2 「クラウンブリッジにおける補綴材料を再考する~金属・陶材・ジルコニアは臨床でどのような影響を与えるか?~」
対合歯の摩耗を考える
伴 清治
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2025 年 17 巻 3 号 p. 123-129

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抄録

 モノリシックジルコニア冠は,その高い硬度から対合歯を摩耗させやすいと誤解されることが多い.しかし,摩耗は修復物の硬さだけでなく,表面処理や微細構造にも影響される.本研究では,異なる修復材料の摩耗特性を評価するために摩擦係数を測定した.その結果,鏡面研磨されたジルコニアは低い摩擦係数を示し,対合歯の摩耗を最小限に抑えることが明らかになった.一方,グレージング処理や粗研磨を施したジルコニアは摩擦係数が上昇し,対合歯の摩耗を促進した.また,二ケイ酸リチウムなどの他の修復材料も,表面構造や均質性が摩擦挙動に大きく影響することが示唆された.これらの結果から,ジルコニア修復物の使用において対合歯の摩耗を抑制するためには,咬合調整後の鏡面研磨仕上げが不可欠であることが示された.本研究結果は海外の報告とも一致し,ジルコニアの適切な表面仕上げが対合歯の摩耗リスクを低減するうえで重要であることを示唆している.

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