2025 年 17 巻 3 号 p. 185-188
症例の概要:患者は50歳の男性.上顎前歯部の固定性橋義歯が繰り返し外れることを主訴に来院した.歯冠高径が低く,全顎的に補綴装置の保持力の獲得が困難であったため,治療用義歯を用いた咬合挙上により歯冠高径を改善することで審美性の改善を図った.
考察:咬合挙上は治療用義歯により段階的に行い,可撤性および固定性の暫間補綴装置の各段階において十分な経過観察期間を設定し慎重に評価したことで,高い満足度とともに長期的に良好な経過が得られたと考えられる.
結論:前歯部のクリアランスが不足した症例に対し,咬合挙上により歯冠高径を修正することで,良好な結果が得られた.