日本補綴歯科学会誌
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◆二次出版企画:Journal of Prosthodontic Research/69巻1号
歯科インプラントの辺縁骨吸収:リスク因子と予防のための治療戦略に関する文献レビュー
―二次出版論文―
荒井 良明高嶋 真樹子松﨑 奈々香高田 翔
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ジャーナル 認証あり

2026 年 18 巻 3 号 p. 291-302

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抄録

本論文は,Journal of Prosthodontic Research の同名の出版物の翻訳を邦文論文として出版するものである.引用の際には原出版物の「Arai Y et al. J Prosthodont Res, 2025; 69(1): 12-20」を記載すること.

目的:辺縁骨吸収(marginal bone loss:MBL)は,歯科インプラントの埋入およびアバットメント連結後,インプラント頸部周囲骨に生じる.MBLは必ずしもインプラント周囲炎を引き起こすわけではないが,インプラント周囲炎には必ずMBLを伴う.近年の研究において早期MBLがインプラント周囲炎の予測因子であることが示されている.本ナラティブレビューでは,臨床医がMBLを予防するために推奨される治療戦略について,エビデンスに基づいた指針を提供することを目的とした.

研究の選択:インプラント周囲も辺縁骨吸収に関する既存の系統的レビューおよびメタ解析に焦点を当て,最新の文献をレビューし,エビデンスのナラティブ統合を行った.

結果:得られたエビデンスは,特定の生物学的,材料学的,および技術的因子がMBLに影響を及ぼし,その結果として将来的なインプラント周囲疾患の発症リスクを左右することを示している.各因子の影響力の強さの順位は不明である.MBL予防のための現在の推奨事項には,手術前および生涯にわたる患者の喫煙習慣とヘモグロビンA1c値を十分低いレベルにコントロールすることが挙げられる.材料に関しては,プラットフォームスイッチングおよびコニカル接続を採用したインプラントシステム,ならびに2 mm以上の高さを有するアバットメントを選択すべきである.埋入時には,十分な軟組織(角化歯肉幅2 mm以上,軟組織の高さ 3 mm以上)を確保できる手技を用いるべきであり,皮質骨においてアンダーサイズとならない形成を行い,一次または二次手術の際にコンケーブ形態のアバットメントを連結すべきである.また,メインテナンス期間中,患者はインプラント支持療法を受けるべきである.

結論:MBLの発生は多因子性であり,生物学的,材料学的,および技術的因子を考慮することで抑制可能である.

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