2012 年 4 巻 2 号 p. 123-131
近年デジタル技術が歯科医療にも急速に導入されている.補綴治療においても,補綴装置作製の歯科技工にCAD/CAMの手法が利用され,新しいガラスやジルコニア系のファインセラミックスの利用が可能になった.さらに,光学印象用の口腔内スキャナーが開発され,印象採得から模型作製,歯科技工の全工程にデジタルの応用が進められている.このような補綴治療へのデジタルの応用は,患者にとって,低侵襲治療,治療期間の短縮,治療効果の向上,適正な治療コストなどから医療サービスの向上に貢献すると期待される.