日本補綴歯科学会誌
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第121回学術大会臨床リレーセッション2「欠損歯列の評価とリスク予測」
欠損歯列の評価とリスク予測
―上減の歯列に対するインプラントの適用―
武田 孝之
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2013 年 5 巻 1 号 p. 34-36

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抄録
欠損歯列が拡大しやすいリスク症例として上減の歯列がある.上減の歯列は現存歯数が20から22歯,咬合支持が6から8カ所,上下顎の歯数の差が4歯以上で,多くの場合に50から60歳代とされている.
臨床対応としては,臼歯部の咬合再建と前歯部の補強を基本に考えるが,インプラントの適用により臼歯部の強固な咬合支持を獲得,維持することによって喪失スピードを抑制できる可能性がある.しかし,たとえインプラントを適用しても対応が後手に回ると喪失拡大を抑制しにくくなる.また,上顎臼歯部は骨量が乏しいために,インプラントによる介入リスクが高いため慎重な適用が必要となる.
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© 2013 社団法人日本補綴歯科学会
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