日本補綴歯科学会誌
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◆総説:オーバーデンチャーに対する評価の変遷
オーバーデンチャーに対する評価の変遷
前田 芳信権田 知也髙橋 利士水野 遥子
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2014 年 6 巻 3 号 p. 223-232

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抄録
 オーバーデンチャーあるいはインプラントオーバーデンチャーでは,
1)少なくとも支台周囲の顎骨の吸収は抑制されるが,粘膜支持部位では吸収は進行する可能性がある.
2)咬合力の調節に効果があるが,支台の存在で義歯が安定することによる可能性もある.
3)天然歯ではう蝕,歯周疾患が,インプラントでは埋入部位が生存率に影響する.
4)アタッチメントは種類により適応条件が異なり,単なる比較は無意味で,利点と欠点を考慮して選択す るべきである.
5)患者満足度は高いといえる.
6)咀嚼能力(能率)はコンプリートデンチャーよりも優れているが,その要因としては義歯の安定があげ られる.
7)術後の問題事象の発生頻度は高いが,発生を抑制する方法は存在する.
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© 2014 社団法人日本補綴歯科学会
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