抄録
日本は高齢化が広がっており,要介護高齢者も増加している.サルコぺニアはたんぱく質の摂取不足と筋肉の減少量に関連があることが解明されており,サルコペニアの改善・予防にはたんぱく質の摂取量を増やすことが重要である.管理栄養士の在宅訪問栄養食事指導では,口腔内の問題が原因で摂取栄養量が低下した患者を栄養アセスメントから抽出し,この患者に歯科診療を導入,口腔内の問題を解決できれば,さまざまな食品を摂ることができる.歯科と管理栄養士の連携は在宅患者が食べたい物を食べることを可能にし,栄養状態の改善によりADLおよびQOLの向上に貢献することができると考えられる.