抄録
オベイトポンティックは,卵型の基底面を同型に形成された歯槽堤粘膜に適合させることにより,あたかも天然歯が植立しているように見せて,審美性や機能性の向上を図ろうとするものである.歯槽堤に受け皿となる凹面形態を付与するためには,切開やダイアモンドバーなどを用いた外科的対応,プロビジョナルレストレーションにより圧痕を形づける非外科的対応等,いろいろな方法が考えられる.本稿では,2014年5月25日,仙台での日本補綴歯科学会第123回学術大会で発表した筆者の臨床症例を通して,その使い分けを呈示する.