日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
ブラキシズムによる低位咬合に対して咬合挙上により機能回復を図った症例
藤本 俊輝
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2015 年 7 巻 3 号 p. 282-285

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抄録
症例の概要:上顎臼歯部が欠損し,全顎的な著しい咬耗により咬合高径の低下を認める70歳男性.下顎歯牙の上顎への突き上げによる咬合崩壊が懸念されたため,咬合挙上することで咬合再構成を行い,咀嚼機能と審美障害を回復した.
考察:咬合支持歯の喪失が起因となり,ブラキシズムが増長し,咬合高径の低下に繋がった.咬合挙上を伴った咬合再構成をしたことで,補綴処置から約6年が経過したが,残存歯の保全が図れ,咀嚼機能と審美障害を回復することができたと考える.
結論:著しい咬耗に伴う低位咬合症例に対して,咬合挙上を行うことで欠損歯列の崩壊を食い止め,良好な結果が得られた.
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© 2015 社団法人日本補綴歯科学会
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