2016 年 8 巻 3 号 p. 267-274
審美領域にブリッジワークを行うことは頻繁にある.しかしポンティック部分の処理がうまくいかず,審美的でなかったり清掃性が悪かったりする修復治療も多く目にする.その原因のほとんどは,欠損部歯槽堤の吸収に対しての処置が施されず,顎堤の形態に追随した形態をポンティックに与えたためと考えられる.抜歯後に歯槽堤の吸収をできるだけ抑制するような処置を行ったり,吸収した歯槽堤を増大するような外科処置を行うことで審美的で患者の満足度の高い治療が可能になる.今回はオベイト・ポンティックを前提としたティッシュ・マネージメントの方法を様々なケースで考察した.