日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第124回学術大会/イブニングセッション6 「咬合支持の有無と脳機能研究の展開」
咬合・咀嚼と認知機能
大野 晃教木本 克彦
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2016 年 8 巻 4 号 p. 364-368

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抄録

 日本の高齢者人口が増加するにつれて,認知症患者は増加の一途を辿っている.認知症は記憶障害などの中核症状を呈する疾患で,患者本人のみならず患者家族の日常生活に多大な影響を与えるため,予防対策が必要とされている.近年,疫学調査や咀嚼不全モデルを用いた動物実験により咀嚼機能と脳機能,特に認知機能の関連性が注目されている.このようなことから本稿では,咀嚼と認知機能の関連性を調べるために我々がこれまでに行ってきた,脳内の神経伝達物質と活性酸素種の変化を調べた基礎研究とfMRIを用い補綴装置を装着したときの脳の賦活を観察した臨床研究を紹介する.

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© 2016 公益社団法人日本補綴歯科学会
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