2016 年 8 巻 4 号 p. 446-449
症例の概要:患者は59歳男性.上顎前歯部中間欠損の義歯に対する審美不良および咀嚼困難を主訴に来院.プロビジョナルレストレーションを用いて咬合再構成を行い,前歯部の補綴スペースを確保した後,上顎前歯部にはインプラント補綴を行った.
考察:最終補綴装置装着後にナイトガードの装着を指導し,定期的なリコールを行った.3年以上経過した現在も破損等の問題は認められず,患者の満足度は高く保たれている.
結論:咬合高径の低下した上顎前歯部中間欠損症例に対して,咬合挙上を行い適切な補綴スペースを確保した後にインプラント治療を行い,審美・咀嚼障害を改善することができた.