2017 年 9 巻 1 号 p. 33-37
CAD/CAMクラウンの社会保険の収載や光学印象機器の医療機器承認取得などにより,歯科臨床へのデジタル技術の導入が急速に進んでいる.技術革新のスピードから,近い将来には臨床手技,技工を含めた補綴歯科が大きく変容することが予測される今,補綴歯科のデジタル化の更なる推進と,わが国のデジタルデンティストリーの発展における補綴歯科学会のリーダーシップの強化を図るうえでは,デジタル技術における測定,加工の原理,精度など,その本質を理解することが求められる.また歯科におけるデジタル技術のほとんどが海外製で私どもが1ユーザーに過ぎない現状を打破するうえでは,アカデミアとしての技術・機器開発に取り組むことが必要である.