ダッタンそば粉を添加した食パンを試作し、そば粉とショートニング(以下あぶらという)量の違いが、食味や性状に及ぼす影響について検討した。試料の配合は粉(強力粉とダッタンそば粉)100gに対し、あぶら4g、スキムミルク2g、砂糖6g、塩1.6g、ドライイースト1g、水76mlとし、粉のそば粉割合は0, 20, 30%とした。また、あぶら量を10g、16gとした試料も試作した。生地の調製及び焙焼後、比容積、水分量、色調、破断応力、ルチン量を測定し、官能検査を行った。また、パン生地の膨化率とグルテン量を測定した。生地の膨化率はあぶら4%でそば粉30%の試料が低く、比容積はそば粉30%が小さくあぶら量による差はなかった。破断応力はそば粉の増加に伴い低くなった。官能検査ではあぶら16%の試料が好まれた。