日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成14年度日本調理科学会大会
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モチ小麦全粒粉の調理特性
全粒粉配合パンの性状と嗜好
成田 美代磯部 由香藤田 修三乙部(桐渕) 千雅子
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p. 96

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抄録

モチ性小麦(あけぼのもち)が作出され、2000年に品種登録された。その全粒粉につき、栄養特性及びそば風麺やクレープヘの調理適性を検討し日本調理科学会平成13年度大会に発表した。今回は製パン特性について検討した。その結果モチ小麦全粒粉の膨化は強力粉の55%程度で、物性では破断応力や硬さが大きく、弾力が強いことが分かった。グルテン非添加での比容積はモチ小麦全粒粉の配合割合が多いほど小さい傾向で、嗜好評価では配合率の高いものが硬い傾向だったが、味·総合評価で劣る傾向であった。グルテン添加により比容積·嗜好が改善された。焼成当日から3日までの経時的物性測定では破断応力や脆さについて、10%·20%配合では2·3日目でも増加せず、モチ小麦添加は老化遅滞に役立っていると思われた。

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© 2002日本調理科学会
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