日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成16年度日本調理科学会大会
セッションID: P-11
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岡山県における魚介類を用いた郷土料理の摂食状況
*渕上 倫子寺本 あい寺浦 健司佐々木 敦子
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抄録
目的 岡山県には瀬戸内海と三大河川があるため、多くの魚料理が食されてきた。魚介類を使った伝統的な郷土料理259品を日本の食生活全集33聞き書岡山の食事、MYおかやま・おかやま四季の味、岡山の郷土料理365選、おかやまの味の4冊より抽出し、その摂食状況について調査し、岡山の魚食文化について検討した。
方法 岡山県内生まれで、現在岡山県内に在住している276名(18~29歳114名、30~49歳93名、50歳~79歳69名)を対象に、岡山の魚介類を使った伝統的な郷土料理(66種の魚介類216品、12種の貝類の43品)の摂食状況について、2003年9月~2004年1月にアンケート調査した。年齢階層別に摂食状況(1作って食べている、2買ってきて食べる、3もらって食べる、4外食する、5食べなくなった、6知っているが食べたことがない、7知らない)の違いを比較検討した。
結果 川魚料理の認知度は著しく低く、若年になるほど郷土料理の認知度、摂食頻度が低下した。50歳以上で作って食べる割合の多い料理は次の通りである。メバル、ゲタ、イイダコの煮付け約90%。アミ大根68%。タイ、チヌの塩焼き78%。照焼きではマナガツオ74%、アナゴ57%、ヒラ48%。素焼き三杯酢はママカリ62%、ツナシ54%。茹で物はシャコ78%、イカナゴ64%、イシガニ40%、ガザミ36%。みそ汁はアサリ93%、シジミ84%、ツノギ55%、カニ46%。サワラの刺し身40%(46%が買う)。サワラの炒り焼き30%。タコの酢の物87%。ヌタに入れるものはタコ77%、イイダコ66%、モガイ51%。ベイカの木の芽みそ55%、カキの殻焼き75%、酢ガキ66%、カキ味噌鍋66%。
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© 2004日本調理科学会
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