日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成17年度日本調理科学会大会
セッションID: P-47
会議情報

ポスターセッション
本学卒業生の家庭における赤飯の摂取状況調査
*成田 亮子加藤 和子長尾 慶子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録


[目的] 我国では、祝い事や祭事などの儀礼において、赤飯・小豆飯が古来より欠かせないものとなっている。現在、食事が多様化されるなか、家庭において,伝統食として受け継がれてきている赤飯について,アンケートを行い、年代別、豆の種類、目的と年間に作る回数の調査を行なった。
[方法] 調査対象は、東京家政大学卒業生を対象とし、年代別(20代_、40代_,60代)、県別に調査用紙を無作為に配布し、回収された90名とした。調査期間は、2002年4月_から_2002年9月である。
[結果] 対象者の家庭は、北海道から沖縄まで1都30県にわたって、年間5回以上赤飯を作る年代は、60代が41%と1番多く、次に40代が38%、20代26%であった。40代では、子供の誕生日、七五三の行事の際に作られていた。しかし20代においては、家庭での年長者が作ることが多かった。作らないと回答のあった年代は、20代が47%、60代が27%、40代は0%であった。使用する米の種類は、もち米のみが60代では63%、40代では40%であった。うるち米を混ぜるは、60代では20%、40代では60%であった。また、60代以上では、もち米を蒸す方法が多かった。豆の種類は、地域に差がみられるが、全国では小豆53%、ささげ30%であった。他の豆として、甘納豆、甘納豆の缶詰め、てんこ豆を使用している例もみられた。また、行事を問わず購入して日常的に食べるとの回答も多かった。長い間受け継がれてきた、祝い事などのために赤飯を自宅で炊くことが、減ってきていることがわかった。

著者関連情報
© 2005日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top