日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成17年度日本調理科学会大会
セッションID: P-49
会議情報

ポスターセッション
新潟地方野菜の生産と消費
*立山 千草坂口 淳本間 伸夫
著者情報
キーワード: 新潟, 地方野菜, 生産, 消費
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録


【目的】地域の風土に根ざした多様な地方野菜は四季折々の郷土料理の素材としてその地域で生活する者の健康をも支えてきたと考えられる。しかし、現在、全国地方野菜、地方品種の作物における生産と消費の現状および今後の展望については、様々な視点から注目を集めながらも不明な部分が多く、新潟県の地方野菜においてもおおよそ同様な状況下にある。そこで、新潟県の37種の地方野菜に関する認識の程度を把握する目的で調査を行った。
【方法】県立新潟女子短期大学生活科学科食物栄養専攻生、専攻科食物栄養専攻生の96名およびその家族(72名)を対象に新潟県の地方野菜に関する事項について2004年12月に調査票を用いた記述方法によるアンケート調査を行った。さらに、インターネット会社の協力を受け、2005年3月にWeb上でネット調査登録している全国約35万人を年代(20から29歳、30から39歳、40から49歳、50から59歳の4段階)ごとに無作為抽出し、アンケート協力の依頼のメールを送付し、アンケート調査(n=701)を実施した。
【結果】37品種の地方野菜について、本学学生とその家族(回答者168名)に調査を行った結果、知名度が高い品種、極めて低く、食べたことがない品種も複数存在することがわかった。一方、本学関係者の間で知名度が比較的高い品種について全国ネットによる知名度調査の結果、今回のアンケートではじめて知ったと答えたパネリストがほとんどであった。地方野菜が市場に流通されることなく生産された土地で消費される傾向にあること、歴史にはあまり関心がなく、利用に強い関心がもたれていることが原因と考えられる。

著者関連情報
© 2005日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top