日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: P-41
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ポスター発表
九州のいも類の嗜好と摂取頻度(第2報)
年代別比較
*坂元 明子河野 篤子竜口 和恵
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抄録

[目的]前報で、4種のいも類のイメージ、嗜好、およびいも料理摂取頻度についてアンケートを行い、じゃがいもが全体的に好まれ、良いイメージを持たれていること、また、数種の限られた料理のみを摂取していることを報告した。今回はいも料理の摂取頻度を年齢階層別に集計し、生活状況、嗜好等と関連させ、年齢による食事形態の特徴を検討した。
[方法]昨年度のアンケート結果をもとに、年齢階層別に摂取頻度を集計した。有効回答数は612で回収率は67%であった。
[結果]摂取頻度の高い料理上位5種について、「よく食べる」の割合を比較するとじゃがいもでは洋風料理は年齢階層による差はなく、和風料理では50歳代以上で、それ以下の年代と差がみられた。さつまいもでは、40歳代ではふかしいも、焼きいも、大学いもなどの、70歳代では大学いもの摂取頻度が低かった。さといもの汁物、煮物は20歳代を除いて年齢による差はみられなかった。やまいもは、お好み焼きは全ての年齢階層で摂取されていたが、和え物は20歳代では好まれていなかった。また、やまいも、さつまいもは、上位にそれぞれ「かるかん」「かりんとう」などがあり、地域の特徴もみられた。じゃがいも料理の肉じゃが、ポテトサラダおよびさつまいも料理はどの年齢階層でも好まれ、年齢による摂取に差がみられなかった。その他のいも料理では、共食者の年齢、時間的ゆとり、嗜好などが影響し、前報と同様に限られた料理を作成していると考えられたが、60歳代で、どのいも料理に関しても「よく食べる」割合が高かった。その要因として60歳代は、若い世代に比較して、時間的ゆとりがあり、料理が好きで、上の世代よりもいも料理作成頻度が高い傾向にあることが考えられた。

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© 2006日本調理科学会
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