日本調理科学会大会研究発表要旨集
創立40周年日本調理科学会平成19年度大会
セッションID: 1C-a2
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口頭発表
女子短大生を対象としたハンバーグの盛り付けからみた色と嗜好に関する研究
*南 アイコ橋本 明子佐藤 真実岸松 静代谷 洋子
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抄録


【目的】
 すでに食品特性にはテクスチャーおよびフレーバーの次に食品の色が強い影響を示すことがいわれ、さらには食欲の増進や減退には色が関わることが報告されている。前報ではコロッケの盛り付けについて色と嗜好の関係について報告した。本研究においては、ハンバーグを盛り付ける際の付け合せの色と嗜好の関係について検討を行った。
【方法】
 日常的に食べられる料理としてハンバーグを選んだ。料理本などにある盛り付け方をまとめ、実際に盛り付けと写真撮影を行った。その写真を提示しながら、視覚情報による盛り付けのイメージ調査を行った。調査対象は本学学生181名の女子とした。調査項目は、(1)ハンバーグのイメージ、(2)料理本にみる付け合せの色と嗜好、(3)付け合せの色と組み合わせによる嗜好についてである。因子分析を行い、盛り付けによる色と嗜好に関するイメージについて検討した。
【結果】
 料理本にみるハンバーグの盛り付けは、皿が白、テーブルクロスが洋風であると緑系色、和風であると青系色が多く使用され、付け合せとしては、洋風であるとブロッコリー(緑)、にんじん(赤)、じゃがいも(白)の3品、和風であるとブロッコリー(緑)の1品が多くみられた。ハンバーグのイメージとしては、ハンバーグの種類によって異なり、洋風ハンバーグの場合には「家庭食」、煮込みハンバーグの場合には「外食」のイメージであった。ハンバーグの付け合せとしては、付け合せの種類が3種類まで増えると高級感や濃厚さが強調されることがわかった。料理の盛り付けにおいては、家庭の食習慣による盛り付けの色や嗜好によるイメージを配慮していかなければならないことが示唆された。

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© 2007日本調理科学会
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