日本調理科学会大会研究発表要旨集
創立40周年日本調理科学会平成19年度大会
セッションID: P-34
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ポスターセッション
山形県における米の摂取・調理状況と米に対する意識調査(第1報)
*齋藤 寛子松本 時子
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抄録


【目的】
 米は日本人の主食として最も身近な食品だが、食生活の変化に伴い、消費量の減少が問題視されている。そこで、背景となる要因を探るべく、山形県における米利用の実態・米料理の内容・嗜好を調査し、基礎データを収集・分析することを目的とした。
【方法】
 山形県在住で、日常の食事作り担当者を対象に、質問紙法によるアンケート自己記入方式により実施した。調査時期は2007年1月、内容は各種米料理の嗜好の度合い、調理及び摂食の頻度、意識調査等を行なった。解析には統計ソフトSPSSを用い、クロス集計の結果については、χ2検定を行なった。
【結果】
 対象者の年齢は40代が46.9%、50代が22.7%となり、性別は女性が96.1%であった。17種類の米料理を挙げ、嗜好の度合いを回答してもらったところ、「大好き」、「好き」のカテゴリーに高い傾向が見られた。しかし、おかゆ、リゾットのようにはじめから柔らかく煮てしまう料理は「大好き」という回答は少なく、また洋風の料理を年代別に見ると嗜好の差が見られ,ピラフ(p<0.01)、リゾット(p<0.05)は有意差が示された。調理・摂食の頻度は、白飯は92.2%の家庭で毎日食べているが、他の米料理に関しては週に1日、月に1~2日などの割合が多く、摂食の回数は少ないことが示された。また、米の購入は、県産米を選択するという回答が高く(92.2%)、米に対するこだわり、県産米への愛着が強いことが示唆された。意識調査では、米は日本人の主食にふさわしいという項目が高く(91.4%)、米は健康によい、栄養に富んでいるなどプラスイメージの選択肢に対する回答率が高い傾向であった。

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© 2007日本調理科学会
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