日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成20年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-27
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ポスタ-セッション
西瓜加工に関する研究
*守田 律子原田 澄子深井 康子盛永 宏太郎
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キーワード: 西瓜, ゼリー, 破断特性
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抄録


【目的】
 富山県黒部川流域で栽培される特産のジャンボ西瓜は、桟俵と荒縄で縛った独特の荷姿で、7月20日~8月16日の間に生産された一番成り西瓜(13kg~23kg)、二番成り西瓜(12kg~17kg)の特別厳選された西瓜である。しかし、規格外の西瓜は販売されることも食されることもなく廃棄される。そこで規格外の西瓜を用いて「ジャンボ西瓜」の嗜好性を生かした新加工製品が出来ないかを考え、その試作を行なった。
【方法】
 使用西瓜の大きさ、重量、廃棄率、部位別糖度、搾汁量などを測定し、搾汁を用いてジュース、ゼリーを試作した。ゼリーは寒天、ゼラチン、カラギーナンの3種類のゲル化剤で、3段階濃度の添加率で試作し、破断強度試験および官能評価を行なった。
【結果】
 西瓜の糖度測定は、果肉の種子の位置より外側は5.1~7.7%、種子の位置より外側は7.6~10.2%と果肉中心部が端部より高かった。廃棄率は約50%であった。また、西瓜ジュースでは西瓜として食した時には感じない野菜特有の青臭い不快臭があった。ゼリーを3種類のゲル化剤で、3段階濃度で試作し、破断強度試験を行なった結果、濃度が高くなるにつれ最大荷重も高く、時間の経過とともに強度が増した。官能評価では寒天が好ましく、濃度としては0.4%が西瓜ゼリーとして一番好まれた。

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© 2008日本調理科学会
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