日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成22年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-37
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ポスターセッション
地域農業の活性化と食育推進
*小林 三智子梅津 真理嶋田 彩花矢嶌 ゆかり
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抄録

【目的】近年、日本の農業就業人口は毎年減り続けている。そのため、若者が農業に触れ合う機会が減り、農業への関心が薄れている。本研究では、食育の中心的な役割を担う管理栄養士を目指す学生が、地元の青年農業者と連携し、農産物の栽培・収穫などの体験を通じて農業への理解を深め、地域農業の活性化を促すことを目的とした。
【方法】平成21年7月~11月の期間において、埼玉県さいたま農村振興センターの協力のもと、十文字学園女子大学食物栄養学科3年生7名、地元新座市の青年農業者組織4Hクラブ16名が参加し、農業体験及び料理教室、収穫した野菜を活用したスイーツの販売を実施した。
【結果】新座市の代表的な農産物であるにんじんの栽培を主とし、4Hクラブ員の指導のもと7月30日に種まき、8月26日に間引き、11月5日に収穫を行った。さらに、収穫した野菜を活用したおもてなし料理の調理教室を学生が指導して行った。また、11月8日には新座市民まつりの「収穫祭」で収穫した野菜を用いて、学生が考案したキャロットタルト、にんじん・ほうれん草のプリッツを採れたて野菜と一緒に販売した。
 農業体験が初めてという学生が多く、食育の観点から貴重な体験をすることで、将来の大きな糧となった。新座市の代表的な野菜を用いた加工品を開発し、販売することによって、加工することの価値と必要な労力を実感できた。販売する際に、レシピや栄養価の配布により地域住民に新座農業をPRでき、食育を促した。

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