日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成22年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-64
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ポスターセッション
食品のむだを減らす研究
*高橋 ひとみ大中 佳子山口 真由
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抄録
目的】日本では、年間約1900万トンの食品廃棄物が排出されている。そのうち家庭から出る食品の廃棄量は200万から400万トンである。そこで、一人暮らしの女子学生の食生活の状況を把握し、食料をむだなく使うために、食生活に対する意識や食品の廃棄が生じる原因を探ることを研究の目的とした。
方法】神奈川県の大学に在学中の18~22歳の一人暮らしをしている女子学生を対象に自炊の状況、食材の購入状況、食品のむだに関するアンケート調査を実施した。調査は平成21年7月頃に行った。
結果】アンケート結果より、約9割の学生が自炊しており、自炊の平均回数は1週間で5.6日であった。1ヶ月の食費の平均は22,451円であり、うち外食費の平均は9,954円であった。よく作る料理では野菜炒めが最も多く、次いでカレーライスやオムライスなどが挙げられ、簡単で時間がかからないもの、主食・主菜兼用料理で盛り付けが一皿のみ料理が多いことがわかった。
 購入しても廃棄にする食材ではもやしと回答した学生が26.3%と最も多く、次いで牛乳18.8%、キャベツ16.3%、にんじん、たまねぎと野菜類が多く挙げられた。もやしや牛乳は購入頻度が高いが廃棄していることも多いことがわかった。意識調査の結果、食品のむだを減らすために気をつけていることは、製造日の新しいものや消費・賞味期限が長いものを選ぶが80.0%、少量パック等使いきれる分量を購入するが71.3%であった。しかし、食品を廃棄する理由は、消費・賞味期限が過ぎたためが57.5%で最も高い結果となった。
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