日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成23年度日本調理科学会大会
セッションID: A1a-6
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ポスター発表
簡易な製粉方式が米粉の品質に及ぼす影響
*小河 拓也永井 耕介栗林 源造
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キーワード: 米粉, 製粉方法, パン
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抄録

【目的】近年、コメの消費が低迷していることから、パン等新たな加工食品素材としての利用が期待されている。コメを加工品としてするためには米粉に製粉する必要があるが、粒度等の加工品に及ぼす影響が大きく、現在、パン等の製造には水に浸漬した後、粉砕する湿式気流製粉や水碾製粉等が適するが、少量の製粉には向かないため利用が限定されるため、小規模製粉に向く製粉方式を調査した。 【材料および方法】国産粳米(90%とう精)を気流粉砕(乾式)4機種・スタンプミル7機種・ピンミル3機種・ロールミル1機種で委託粉砕後、粒度分布、デンプン損傷度等を測定した。また、米粉に20%グルテンを添加しパン加工を行い品質を調査した。 【結果】気流粉砕(乾式)で製粉した米粉は粒径が100μm以下の割合が大きかった、デンプン損傷度は粒度が細かいほど高くなる傾向がみられた。スタンプミルは粒径が100μm以下の割合が小さかったが、粒度の分布は広い傾向がみられた。デンプン損傷度は比較的高かった。ピンミルは粒径が100μm以下の割合が大きく、デンプン損傷割合は比較的高かった。ロールミルは粒径が100μm以下の割合が最も大きかったが、デンプン損傷割合は低かった。パン加工をした場合、粉砕方式に関わらず、デンプン損傷度が高い場合パンの比容積が小さくなる傾向がみられた。

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