日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成23年度日本調理科学会大会
セッションID: A1a-5
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ポスター発表
調製法の異なるゲル状ペースト粥の力学的特性と食べやすさ
*河村 彩乃森下 博己大越 ひろ高橋 智子
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抄録
【目的】加湯後、攪拌することでゲル状ペースト粥が調製可能な粉末状の粥ゼリーの素(株式会社宮源)を用い、異なる方法でゲル状ペースト粥を調製した。異なる調製法により得られたゲル状ペースト粥の、力学的特性および食べやすさについて検討した。
【方法】材料として用いた粥ゼリーの素は、α化うるち米粉を主原料としている。異なる調製法として、粥ゼリーの素重量に対し5倍重量の95℃の湯を加え、60秒間攪拌したものを調製法1、粥ゼリーの素重量に対し5倍重量の85℃の湯を加え、60秒間攪拌したものを調製法2、粥ゼリーの素重量に対し5倍重量の水(20℃)を加え、95℃になるまで攪拌しながら18分間加温したものを調製法3とした。試料温度20℃および45℃のテクスチャー特性を測定し、加えて健常若年女性による食べやすさの官能評価を行った。
【結果・考察】テクスチャー特性測定の結果より、試料温度20℃において、攪拌しながら加温した調製法3による試料は、調製法1、2による試料に比べ有意に軟らかく、付着性は有意に大きくなった。一方、試料温度45℃では、攪拌しながら加温した調製法3による試料は、調製法1、2による試料と比較して、試料温度20℃の結果と同様に有意に軟らかくなったが、付着性は逆に小さくなった。官能評価結果より、試料温度20℃および45℃いずれも、攪拌しながら加温した調製法3による試料は調製法1、2による試料と比べ、有意にやわらかく、べたつくと評価された。加温時間および攪拌時間が長くゆっくりと昇温させた調製法3による試料は、調製法1、2による試料とは異なる力学的特性および食べやすさが得られた。
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