日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成23年度日本調理科学会大会
セッションID: C1a-9
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ポスター発表
行事食に関する意識調査
*宇和川 小百合色川 木綿子
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キーワード: 行事食, 意識調査, 女子大生
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抄録

【目的】日本には四季折々の年中伝統行事があるが、核家族化や食の簡便化が進み、行事食を受け継ぐ機会も減っている。そこで、女子大生の行事食に対する実施状況及び意識調査を行い、行事食の現状を探ることを目的とした。また、平成21~23年度に実施された本学会の特別研究「調理文化の地域性と調理科学-行事食・儀礼食-」として公表されている調査データとも比較、検討した。 【方法】平成22年7月、東京家政大学栄養学科・同短期大学部栄養科の学生377名に質問紙法による調査用紙を配布し、その場で回答させて回収した。(回収率100%)調査内容は、行事食の認知度、実施状況、意識調査(理解度や子供に教えていく必要性など)、代表的な行事食の調理実態などである。 【結果】行事食(12種類)の認知度は「夏至」「お盆」が50%以下と低く、他の行事については高い認知度であった。毎年実施している行事は「正月」(94.7%)、「大晦日」(85.9%)が高かった。行事食をいいものだと思う者は「非常に」(49.9%)、「比較的」(42.7%)で9割以上の学生が食文化としていいものだと認識しており、自分の子どもに教えていく必要性も9割以上の学生が「ある」と思っている。しかし、行事食を理解して食べている者は51.2%、あまりそう思わない者は48.0%であった。また、行事食の調理経験については作ったことが「ある」(55.2%)、「ない」(43.5%)であり、今後、行事食の伝承の仕方を考えていく必要がある。

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