日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成25年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 1P-21
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ポスター発表(1日目)
高齢者家庭における保存食品の実態に関する調査研究
*木村 安美桑田 寛子渕上 倫子
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抄録

【目的】高齢者が在宅で自立した生活を送るために、食材の調達は不可欠である。一方、地域商店街の衰退や店舗の廃業、郊外型大型店の進出により近隣に食料品店がなく、さらに車を運転しない等の理由から、食料品など日常の買い物に困る高齢者が増加している。高齢者家庭に通常保存している食品の種類を調査し、買い物が出来なかった場合にそれらの食品を活用することにより、簡単で必要な栄養素が摂取できるメニューの提案を行うことを目的とする。今回は、その基礎データを得るため、家庭における保存食品の種類について調査を行った結果を報告する。 【方法】2012年の調査に参加した中国地方の中核市に居住する65歳以上の在宅高齢女性107名を対象とした。調査項目は冷蔵庫・冷凍庫の中にいつもある食品、いつも保存している食品、食事作りを誰が行うか、好きな食事(和食、洋食、中華)、好きな調理法などである。 【結果】いつも保存している食品の種類(複数回答)は、たまねぎ(91%)、米(91%)、しゃがいも(90%)、海苔(86%)、わかめ・ひじき(85%)、いつも冷蔵庫にある食品は、卵(97%)、人参(81%)、キャベツ(80%)、豆腐(77%)、いつも冷凍庫にある食品は肉(75%)、魚(64%)、調理済み食品(45%)であった。食事を毎日自分で作る(89%)、好きな食事の種類は和食が(89%)を占め、次いで洋食(7%)、中華(4%)であった。好きな調理法は、煮物、酢の物、焼き物の順であった。いつも保存している食品には調理済み食品の割合は低く、素材食品を用いて調理を行っていることが明らかになった。

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