日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成25年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 2A-a3
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口頭発表
教員養成大学における子育て支援食育活動English Kitchenの企画実践
*香川 実恵子
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抄録

【目的】少子化・小家族化が進んでいる近年,保育施設や学校教育機関は,子育て支援の拠点として,家庭や地域への食情報の初受信の場としても期待されている。そこで,本研究では,保護者のニーズを捉えた子育て支援食育活動として English Kitchenの企画・運営を行い,その成果と課題を検証することにした。
【方法】子どもに習わせたい習い事ランキングで常に上位にあげられている英語を取り入れ,英語と調理の両方を楽しみながら体験するという多目的な食育活動を企画した。対象は5~6歳児とその保護者とし,本学教員の2名のネイティブ講師と一緒に3回シリーズの講座を企画実践した。1回目の英語遊びでは「果物」や「色」,「はいどうぞ」の学習を絵本を取り入れながら学習した後,それらの英語を用いてカラフルフルーツ白玉をつくるというクッキングを行った。最後に保護者アンケートおよび子どもへの聞き取りを行った。
【結果】英語遊びでネイティブ講師とやり取りを行った子どもたちは,「ドキドキした」,「楽しかった」と感想で答えるなど,適度な緊張と興奮とともに達成感を味わっていた。英語遊びで学んだA(Apple),B(Banana),C(Cherry)が,実際にその後のフルーツ白玉の調理に出てくるように工夫したり,絵本「はいどうぞ(Here you are)」の後に,デモンストレーションしながら食材のやり取りを子どもたちにも行ったりするなど,英語遊びとクッキングを関連づけながら流れのある展開が実現できた。また,家庭でも親子で簡単に実践できるヘルシーな調理を提案し,実践することができた。保護者の満足度も高く,質の高い英語を取り入れた子育て支援食育講座を提供できたことが示された。

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