日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成26年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 2P-33
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ポスター発表
卵黄レシチンがスポンジケーキのふんわり感に与える影響
*大門 奈央與田 昭一金光 智行
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抄録
 【目的】卵黄レシチンには澱粉の老化防止、クリーム類の離水防止効果などを有することが知られている。物性改良効果としては、プリンの柔らかさの付与がある。また、風味面では卵風味やコク味の付与が知られている。本研究では、スポンジケーキにおける物性改良効果を検討した。
【方法】卵黄レシチン無添加、卵黄レシチンLPL-20S(キユーピー㈱製)添加、卵黄レシチンPL-30S(キユーピー㈱製)添加の3群を用いて、170℃のオーブンで25分間焼成し、共立て法のスポンジケーキを調製した。機器評価にて、スポンジケーキの体積、高さ、圧縮距離を評価した。
【結果】卵黄レシチンを配合したスポンジケーキは未配合に比べ高さがあり、体積も大きいものが得られた。スポンジケーキにふんわり感が付与された。ふんわり感は、卵黄レシチン無添加<<卵黄レシチンPL-30S<卵黄レシチンLPL-20S添加の順に圧縮距離が大きく、卵黄レシチンの添加により、スポンジケーキがふんわりすることが確認された。また、卵黄レシチンの添加方法についても検討を行い、バターと卵黄レシチンを予め混合したものを生地と合わせることでふんわり感が得られた。スポンジケーキのふんわり感の付与には、卵黄レシチンの乳化性が小麦澱粉の膨化に関与するものと考えられる。
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© 2014 日本調理科学会
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