日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成27年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-66
会議情報

ポスタ―発表
希少糖D-プシコースを用いた団子の特性について
*山本 いず美小川 眞紀子入谷 彩香奥田 舞三好 由花北畠 直文早川 茂
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】近年、砂糖に代わる新しい糖類として希少糖D-プシコース (Psi) が注目されている。Psiはエネルギー値がほぼゼロのノンカロリー単糖で、保水性が高く、メイラード反応が進みやすいことから、食品素材として特にベーカリー食品への利用が期待されている。これまでに、シフォンケーキやカスタードプリンなど焼き菓子が主として研究されてきた。本研究では、日本人に親しみのある和菓子の中で米を原料にした団子を作製し、調理特性や嗜好の面から、Psiが団子への利用に適しているか否かを検討した。
【方法】白玉粉で作製した試料を白玉団子、上新粉で作製した試料を上新団子とした。白玉団子でショ糖のみ加えた団子をSCとし、ショ糖とPsiを50%ずつ加えた団子をSPとした。上新団子も同様にショ糖のみ加えた団子をJC、ショ糖とPsiを50%ずつ加えた団子をJPとし、物性測定と官能評価で検討した。
【結果】物性測定の結果より、SPでは付着力が有意に低くなり(P<0.001)、JPではかたさが有意に低くなった(P<0.05)。Psiを加えることにより、白玉団子、上新団子ともに付着力とかたさは低くなり、凝集性は高くなる傾向が分かった。SP、SCの官能評価の結果より、歯切れ、甘味、後味に関しては、SCの評価が高かったが、やわらかさ、弾力感、飲み込みやすさ、総合評価は、SPの評価が高くなった。団子にPsiを加えることで、付着力が低下し口の中でまとまり、飲み込みやすくなる傾向が得られた。

著者関連情報
© 2015 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top