日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成29年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-45
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ポスター発表
ご飯を主食とする食事とパンを主食とする食事の料理構成および使用食品の比較
礒部 喜代子*柳沢 幸江
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抄録

目的これまで料理雑誌の分析から、過去50年間のパンを主食とする「パン食」とご飯を主食とする「ご飯食」について比較し、その献立構成の変化について既に報告した。本研究では、実際の献立でご飯食とパン食の料理構成および、用いられる食材の比較をし、その特徴を検討することを目的とした。
【方法】管理栄養士養成課程の2年生を対象に同意が得られた65名に、7日間の朝食と夕食の写真撮影および、食事記録を依頼した。回収した写真データおよび食事記録より、ご飯食・パン食について料理区分(主食・主菜・副菜・乳乳製品・果物)の分析および、組み合わされる料理の分析を行った。
結果】主食については、朝食ではご飯食の頻度が全体の43.1%、パン食が44.2%であり、夕食ではご飯食が77.9%、パン食が3.9%であった。朝食では7日間ともご飯食のみのものが1.3%、パン食のみのものが1.1%であった。そこで、主食が固定された対象者における食事を除くため、本研究では、朝食7日間の主食でご飯およびパンがそれぞれ2食以上の者の食事を分析対象とした。その結果、朝食でのご飯食は延べは87食、パン食は83食であった。食事において主菜・副菜とも揃った食事は、ご飯食39.1%に対しパン食では19.3%と少なかった。また、主菜・副菜ともに無い食事が、ご飯食は10.3%であったが、パン食では36.1%であった。料理区分別にみた組み合わせの特徴は、パン食では、乳・乳製品との組み合わせが多かったが、果物との組み合わせは、ご飯食とパン食の差がなかった。
【結論】今回の結果より、主食の設定によって、主菜・副菜の組み合わせ状況が異なること、さらに主食をご飯とした食事の方が主菜・副菜の出現が増すことが示唆された。

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