日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成30年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-42
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ポスター発表
大学生における過去および現在の共食状況と対人コミュニケーションなどとの関連(第2報)
過去と現在の共食状況とその継続性について
*谷口 泉土田 満
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抄録
【目的】家族との食卓は子供への食育を推進していく大切な場といわれている。今回は、過去、現在の共食状況とその関連要因および継続性との関係について検討した。
【方法】愛知県内のA大学とB大学に在籍する1年生から3年生までの男性107名、女性390名、計497名を対象とした。無記名の自記式アンケート調査をH26年7月10日~7月31日に実施した。共食頻度と食生活・共食機能を組み合わせ過去、現在の共食状況4群を作成し、Kruskal Wallis検定を行った。解析にはIBM.SPSSを用いた
【結果】過去および現在の共食状況に共通する関連要因として、男性・女性とも現在における食生活、共食機能、共食頻度、健康習慣、対人コミュニケーションが認められた。一方、現在の共食状況と関連する要因として、男性・女性とも上記の要因に加えGHQ(精神的健康度)が認められた。過去と現在ともに共食状況が良好であった継続群とその他の改善(過去の共食状況が悪く、現在が良好)群、非継続(過去、現在ともに共食状況が悪い)群を比較した結果、健康習慣では、男性で「間食をしない」、女性で「毎日、朝食を食べている」の質問項目で、継続群の点数が有意に高かった。対人コミュニケーションでは、女性では、因子分析で抽出された第4因子の「人付き合いへの消極性」で、継続群がその他の群よりも得点が有意に低かった。
過去の共食状況の良好さ、現在の共食状況の良好さは、共食についてポジティブなイメージをもたらし、食への関心のみならず、人との関わり合いを好む対人コミュニケーションスキルが助長されることが示唆された。
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