日本調理科学会大会研究発表要旨集
2019年度大会(一社)日本調理科学
セッションID: 2B-5
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口頭発表
たくあん臭の出ない大根新品種「サラホワイト」のロングライフサラダ適性について
*山口 智坂本 由里子西田 毅金子 元山田 渉山本 直之森光 康次郎石田 正彦島本 国一
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キーワード: 大根, サラダ, 加工適性, 野菜
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抄録

【目的】既存品種の大根に含まれる 4-メチルチオ-3-ブテニルグルコシノレート(4MTB-GSL)はたくあん臭や黄変の原因となり,加工食品の製品品質上好ましくない場合がある。この度,4MTB-GSLを含まずたくあん臭が生じない初めての大根品種「サラホワイト」が開発され,新たな加工品への応用が期待されることから,ロングライフサラダへの加工適性を先駆けて評価した。

【方法】「サラホワイト」と既存の主要品種を用いて,水分,糖の成分分析をおこなった。また,4MTB-GSLより生じるたくあん臭を,生成したメタンチオール量の代替測定より評価した。さらに,ロングライフサラダを作製し,大根の硬さ,たくあん臭について評価し,官能評価も実施した。

【結果および考察】「サラホワイト」は既存の品種と比べて水分が1%程度低く,糖含量はやや多かった。また,メタンチオールはサラホワイトでは検出されず,たくあん臭が生じていなかった。ロングライフサラダに加工後も既存の品種と比べて硬く,たくあん臭は生じていなかった。官能評価をおこなったところ,既存の品種のロングライフサラダよりフレッシュ感があると評価され,好まれる傾向が見られた。

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