日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-k7
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特別企画 次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理 ポスター発表
福島県の家庭料理 行事食の特徴
*津田 和加子會田 久仁子加藤 雅子中村 恵子阿部 優子福永 淑子栁沼 和子
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キーワード: 家庭料理, 福島県, 行事食
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抄録

【目的】福島県内における伝統的家庭料理の中から、年間行事および冠婚葬祭に供される食をまとめ、その特徴を明らかにすることを目的とした。

【方法】本県は地形上、浜通り地方、中通り地方、会津地方と大きく区分される。平成24年度から26年度にかけて、その地域に30年以上居住する総30名を対象とし、12名の調査協力者をもって聞き書き調査を実施した。また、その後に調査した結果も加えた。

【結果】正月料理で、福島県全域で共通するものとして、「いか人参」「ひたし豆」「ごぼうのきんぴら」が見られた。また、地域ごとに多彩なもち料理が供される。会津では、「こづゆ」の他、棒たらや身欠にしんを使った料理がある。雑煮は、切り餅を用いた醤油味であるが、浜通り北部ではいもがらを、中通り北部では凍み豆腐(凍り豆腐)を、会津では干し貝柱などと、乾物を加える特徴が見られた。1月3日には、県内全域で、「三日とろろ」が食されている。端午の節句には、浜通りでは「柏餅」が、中通り、会津では「ちまき」「つの巻き」と呼称が異なるが、もち米の笹巻きが盛んに作られる。お盆や秋の彼岸、月見には、枝豆をすりつぶした「ずんだ」を用いたもち、だんごがある。「冬至かぼちゃ」は、かぼちゃと小豆を一緒に甘く煮て仕上げている。祭礼料理では、相馬野馬追の「かつおの焼きつけ」、二本松提灯祭の「ざくざく」、会津田島祇園祭の「棒たら煮」などがあり、古い歴史を持つ地域ならではの特徴がみられた。仏事では「白ふかし」「切り昆布の煮物」が県内全域で、「まんじゅうの天ぷら」が会津で供されている。総括すると、浜通りでは鮮魚を、中通りでは河川や湖沼による淡水魚を、会津では乾物の魚介類を使った伝統的な行事食が残されていた。

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