日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-45
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ポスター発表
鰹節の“削りたて”香に寄与する香気成分の探索
*森 勝哉来島 壮牧野 泰之
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抄録

【目的】鰹節は切削して使われることが多いものであるが,その好ましい香り(以下,“削りたて”香と称する)は,経時的に消失してしまうことが経験的に知られている.これまでに,切削前,切削後,さらには切削後保管時の一連の過程における香気成分について,ライブラリ情報やGC-Oによる解析を実施してきた※.本研究では,これらとは異なる解析アプローチによって,鰹節の削りたて香に寄与する香気成分の探索を行った.

【方法】鰹節を105℃で3分間蒸煮後,切削物を作製した.この切削物を35℃,相対湿度83%・60%・32%の3条件下に保管し,2時間,6時間および24時間静置した.切削直後および切削後静置した鰹節を使用して,官能評価と香気分析を行った.官能評価は,線尺度により削りたて香の強さを評価し,香気分析はGC-MSにより実施した.得られた削りたて香の官能評点およびGC-MSデータについて,PLS 回帰を行った.

【結果・考察】説明変数にGC-MSデータ,目的変数に削りたて香の官能評点を適用し,PLS回帰を行った.主成分の数4を選択すると,削りたて香の官能評点の実測値と予測値のR2Y=0.998となり,当てはまりの良い予測式が得られた.PLS のVIP 値を基準とすると,2-Acetylfuran,Methylpyrazine,2-Methyl-2-cyclopenten-1-oneなどが削りたて香の官能評点に大きく寄与した.これらの結果から,従来行われてきた解析手法のほか,PLS回帰によっても削りたて香に寄与する香気成分の探索が可能であるとわかった.

※来島ら(2018),日本調理科学会平成30年度大会

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