日本調理科学会大会研究発表要旨集
セッションID: 1P-6
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ポスター発表
微細米粉の基礎研究
—ドウとバッター調製時における砂糖添加の影響—
*徳永 みな子中谷 梢中本 恵子野口 聡子八木 千鶴山本 悦子米田 泰子
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抄録

【目的】微細米粉を用いたケーキ類やパイクラストの調製条件と製菓特性を明らかにする過程で,米粉における換水値や副材料の影響を知るために,本報では米粉(米)のドウとバッターに砂糖を加え,薄力粉(薄)・強力粉(強)のドウとバッターとの違いを比較した。

【方法】ドウの配合割合は粉300 gとし,粉:水=1:0.6に砂糖0,30,60,80 g,1:0.7に砂糖30 g,薄または強は1:0.5に砂糖0,30,60,90 gを加え,ホームベーカリーで調製した。水分含有率(Cm),水分活性(Aw),圧縮試験(CT)を行った。 バッターの配合割合は粉:水=1:1に砂糖(G)0,50,100,150,200 gまたはシロップ(S)を加え,ハンディフードプロセッサーで調製した。Cm,Aw,粘度(Vi),AST値測定(AST)を行った。

【結果】ドウのCmは砂糖が増えると低下し,GとSに差ができSが高くなり,Awは有意差がなかった。荷重・応力・エネルギーは砂糖が増えると低下し,GよりSの方が低くなり,米>強>薄の順になった。歪率80%時の荷重では米1:0.6のG-80 gは米1:0.7の砂糖0 gと強のG-30,60,90 gと近く,米1:0.6のS-60 gは強のS-30,60,90 g,米1:0.6のS-80 gは米1:0.7の砂糖0 g,薄のS-30,60,90 gと近いかたさになった。 バッターのCmは砂糖が増えると低下するが,GとSの差と,粉の差はなかった。Awは有意差がなかった。Viは砂糖50 g以上ではGとSの差がなく,米>強>薄の順になった。ASTは米の砂糖50 gが最も高く,砂糖が増えると低くなり,GとSの差はなく,米>強>薄の順になった。

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