赤門マネジメント・レビュー
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査読つき研究論文
標準化のためのR&D コンソーシアム 参加プレーヤーの特徴
欧州組込ソフトウェア産業の事例
糸久 正人小林 美月
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2013 年 12 巻 7 号 p. 495-514

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抄録
コンセンサス標準の形成プロセス初期においては、小規模のメンバーでR&D コンソーシアムが組織され、標準の原型が形作られる場合が多い。既存研究では、標準形成のためには、メンバー間のコンセンサスが重視されているものの、そもそもどのようなプレーヤーがR&D コンソーシアムに参加しているのか、という点は体系的に分析されていない。そこで、本稿では、欧州の組込ソフトウェア産業を対象とした標準化のためのイノベーションプログラムである「EUREKA/ITEA2」に着目し、各プレーヤーの1) エコシステムのポジション、2) 国籍、3) 知識量という特性から、どのようなプレーヤーが標準化コンソーシアムに参加し、中心的な役割を果たしているのか、という点に関して探索的な分析を行った。その結果、それぞれ1) OEM、研究センター、2) スペイン、トルコ、ベルギー、フランス、3) 知識量の多い企業が、標準化コンソーシアムにおいて中心的な役割を演じていることが分かった。
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