2016 年 15 巻 12 号 p. 647-654
本稿では、組織アイデンティティ論の著名論文であるDutton and Dukerich (1991) をレビューし、同論文で用いられた組織アイデンティティを説明変数とした研究方法論について整理する。具体的な研究手順として、(1) 組織事象の時系列整理、(2) コンテンツアナリシスによる組織アイデンティティの特定、(3) 組織アイデンティティと「組織の解釈」、「感情」、「行動」の紐つけ、という三つの分析によって、組織アイデンティティを説明変数として扱うことが示される。