2021 年 58 巻 1 号 p. 50-54
神経系が免疫系を調節していることは古くから指摘されてきたが,神経系からの入力がどのようにして免疫系に影響を及ぼすのか,そのメカニズムは長らく不明であった.しかし近年,自律神経系と免疫系の相互作用のメカニズムが急速に明らかになりつつある.とりわけ交感神経が多様な分子機構を介して免疫応答を制御していることが明らかになった.ここでは,交感神経によるリンパ球の循環制御に焦点を当て,その分子機構について解説するとともに,その生理的意義を免疫応答の日内変動の観点から考察する.