The Journal of Antibiotics, Series B
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Mitomycin新フラクションの抗腫瘍性に関する研究
鎌田 英男若木 重敏工藤 七郎熊部 潔香川 恒雄
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1958 年 11 巻 4 号 p. 181-188

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抄録

Mitomycin Xは, 秦等によつて分離されたStreptomyces caespitosisの培養液中から, 当社研究室において結晶状に分離された新fraction*である。このものは, Mitomycin groupの中で, 最も安定なfractionで, アルミナ・クロマトによつて分離され, メタノール中で青色柱状結晶として得られる。pH 6~8で安定であり, 100℃ 3時間加熱しても, 60%の力価を残存する。水溶液中での紫外部吸収は, 215および360mμに極大値を有する。我々はさきにCarzinophilinの抗腫瘍性に関する研究を報告したが, 続いてMitomycin Xについても同様の実験を試み, 本薬剤の薬理機構の一部を解明しえたので, 重ねて報告する。
実験設計, 実験方法はCarzinophilinの実験に準じた。詳しくは, “Carzinophilinの抗腫瘍性に関する研究”Chemotherapy (近日掲載予定) を参照されたい。

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