1958 年 11 巻 4 号 p. 189-191
前報1) にフエノキシメチルペニシリン (ペニシリンV, 以下Pc Vと略) 結晶中のフエノキシ醋酸 (POAAと略) の比色定量法を報告したが, その方法ではPcVの培養液からPOAAと同時に他の有機物が抽出され, それが濃硫酸によつて黒色を呈するため, POAAを定量できない。しかし, 培養液からPOAAを醋酸ブチル抽出し, 更に水に転溶したのち, イソプロピルエーテルで抽出すれば, クロモトロープ酸による比色法で定量できる。なお。前報1) に記した条件に更に検討を加えたので, 併わせて報告する。