The Journal of Antibiotics, Series B
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B. brevisの産生するポリペプチド性抗生物質に関する研究 第2報
Brevolinの化学的研究
元村 裕
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1956 年 9 巻 1 号 p. 9-13

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抄録

私はB. brevis (B-451) の産生する1新ポリペプチド性抗生物質を分離してBrevolinと命名し, 抗菌像, 抽出法, 安定性, 毒性及び2, 3の化学的性質について, 先に第1 (1) 報に報告した。Gramicidin, Gramicidin S, Gramicidin Jについては, いずれも環状構造をなすことが知られ, CONSDEN, GORDON, MARTIN (2)(3)(4)(5) 及び大谷, 斎藤 (6) 等によつてその構造が明らかにされた。これらのポリペプチド性抗生物質の化学性状を探求することは, これらの物質の作用機作および毒性, 抗菌力の生体との関係を明らかにする上においても必要であると考えられる。
Brevolinは, 第1報に報告したように, Serine, Glutamin酸, Ornithine, Glycine, Valine, Tyrosine, Leucine, Arglnine, Histidineの9種のアミノ酸よりなるポリペプチドである。以下, このポリペプチド構造に関する化学的研究を報告する。

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