1956 年 9 巻 4 号 p. 157-159
前報 (5) で報告したSarkomycinの銅錯塩水溶液から, 陽イオン交換樹脂, または酸性で溶媒によつて銅イオンを除去すると, 原料に較べて力価が3~4倍濃縮されたoilが得られた。このoilをパラジウム炭末で接触還元すると, bp2130~132°, m.p.98~99°の酸C7H10O3が得られる。本品が前報 (4) で報告したS1(C14H18O6S2) ならびにS2(C14H18O6S) から脱硫によつて得られた酸に一致したことから, Sarkomycinに〓という部分構造式を与えた。