The Journal of Antibiotics, Series B
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アクチノマイシンJの急性毒性ならびに慢性毒性試験における組織学的所見について
草野 信夫西堀 篤
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1956 年 9 巻 5 号 p. 232-234

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抄録

梅沢および西堀 (1) は, さきにStreptomyces flaveolusP-4株の培養液から分離精製した赤橙色の結晶アクチノマイシンJな試料として毒性および抗腫瘍性について実験なおこない, BR0CKMANN (2) およびHACKMANN (3) 等のアクチノマイシンCとほぼ近似した結果な得たことな報告した。すなわち, アクチノマイシンJは, マウスの腹腔内および静脈内注射の場合, LD50 0.8mg/kg (24時間後の判定) および0.65mg/kg (48時間後の判定) であり, ラッテでは静脈内および腹腔内注射ともに約0.55mg/kg (48時間後の判定) であつた。
慢性毒性試験では, マウスに4.0, 2.0, 1.0, 0.5, 0.25mcg, ラツテに20, 10, 5, 2.5, 1.25mcgの各5段階な30日間連続腹腔内注射した場合, マウスでは0.5mcg以下, ラッテでは1.25mcgの量に耐えた。
著者等は, 上記の急性および慢性毒性試験に使用したマウスおよびラッテについて, 更に組織学的な検索なおこない, 各臓器における病変が明確になつたので, ここに報告する。

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