The Journal of Antibiotics, Series B
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9 巻, 5 号
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  • 中村 豪宕, 安斎 謙太郎, 磯野 清, 鈴木 三郎
    1956 年 9 巻 5 号 p. 213-217
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    著者らは, グラム陽性菌の発育を阻害し, 結核菌の発育を不良にする1放線状菌 (170号菌) を千葉県我孫子駅近傍の土壤中から分離し, そのものの生産する抗生物質を探索したところ, 酸化アルミナのクロマトグラフによつてA, Bのfractionsに分けることができた。そのうち, A物質は融点, 呈色反応, 紫外部および赤外部吸収等の結果からleucomycinに一致するものと思われた。また, 170号菌を北里研究所で分離したS. kitasatoensisの2つの菌株と比較同定したところ, 本菌株は特にS-7菌に近いものと思われ, またleucomycinの2-3の性質に就き新知見を得たので, 以下その実験経過をここに報告する。
  • 1956 年 9 巻 5 号 p. 217-217,220
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 今中 宏, 堀部 進, 水野 民也
    1956 年 9 巻 5 号 p. 218-220
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    放射能によつて微生物が変異することはすでに明らかにされた事実である. GADEN (1) 等は, Co60の放射するγ線をE. coliに照射して, γ線に抵抗性のある菌株を得ている。また,Streptomyces hachijoensisにCo60の放射するγ線を照射し, morphological mutant, biochemical mutantを得た報告 (2) もある。Penicillium chrysogenumにγ線を照射した実験例の報告は見当らないが, 当然mutant誘起法の1方法と考えられ,Penicillium chrysogenumWis. 49-133系菌株にCo60を用いγ線を照射したので, その結果を報告する。
  • ザルコマイシン醗酵液酸性劃分中の有効成分の1誘導体について
    原 毅, 山田 雄次郎, 秋田 英一, 五井 仁
    1956 年 9 巻 5 号 p. 221-226
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    第1報 (1) において, ザルコマイシン醗酵液酸性劃分から種々の方法によつて既知および未知の化合物が分離され, これらには抗癌力が認められないこと, およびこれらを除いた比較的純粋な有効成分劃分は放置するに従がつて未知の結晶性物質に変化して効力を失なうことを述べたが, その後著者等は, 有効成分のCarbonyl基を利用した誘導体を検討し, Isonicotinic acid hydrazide (INAH) およびNicotinic acid hydrazideを酸性劃分の中級アルコール溶液に添加すると, 或る条件では殆んど結晶様の活性のある固体が析出することを認めたので, 本報においてはINAHによるこの沈澱物について報告する。
  • 大久保 滉, 星崎 東明, 玉井 昌士, 森本 義男
    1956 年 9 巻 5 号 p. 227-231
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年, 抗生物質治療において問題となつているものの1つに, 耐性菌の出現がある。その中でも, 結核菌, 赤痢菌を除いては, 葡萄球菌 (以下葡菌) の各種抗生物質に対する耐性が問題となつている。すなわち, 葡菌のPenicillinに対する耐性が, 年々増加の一途にあることは, 既に各方面から注目されている. SPINK等 (1, 2, 3, 4) は, Penicillin耐性葡菌は, 1942年に既に12%存在し, その後年々増加して, 1949年から1951年には, 約50%の耐性菌がみられたと報告し, BARBER等 (5) は, Penicillin耐性葡菌が1946年には14%であつたが, 1947年には38%に, 1948年には59%に増加したと報告し, MARTYN (6) は, 1949年に, 1才以下の小児の糞便, 鼻腔, 咽頭より分離した葡菌130株につきしらべ, その50~58%がPenicillin耐性であつたと報告し, FINLAND等 (7) は, Boston市立病院では, 1946年以前には全株Penicillin感受性菌であつたが, 3~4年後には耐性菌が増加して, 1952年頃には分離菌の1/4が耐性となり, 1954年には来院患者の半数以上が耐性であつたと報告している。我国においても, Penicillin耐性葡菌が増加していることは, 近年諸家によつて報告されている。
    このように, Penicillin耐性葡菌は年々増加の傾向にあるが, その他の抗生物質に対しても, 耐性を漸次獲得するおそれがある。そこで我々は, 各種化膿性疾患患者から葡菌を分離し, それの各抗生物質に対する感受性を検査し, 耐性菌の分布をしらべてみたので, 以下その成績を報告する。
  • 草野 信夫, 西堀 篤
    1956 年 9 巻 5 号 p. 232-234
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    梅沢および西堀 (1) は, さきにStreptomyces flaveolusP-4株の培養液から分離精製した赤橙色の結晶アクチノマイシンJな試料として毒性および抗腫瘍性について実験なおこない, BR0CKMANN (2) およびHACKMANN (3) 等のアクチノマイシンCとほぼ近似した結果な得たことな報告した。すなわち, アクチノマイシンJは, マウスの腹腔内および静脈内注射の場合, LD50 0.8mg/kg (24時間後の判定) および0.65mg/kg (48時間後の判定) であり, ラッテでは静脈内および腹腔内注射ともに約0.55mg/kg (48時間後の判定) であつた。
    慢性毒性試験では, マウスに4.0, 2.0, 1.0, 0.5, 0.25mcg, ラツテに20, 10, 5, 2.5, 1.25mcgの各5段階な30日間連続腹腔内注射した場合, マウスでは0.5mcg以下, ラッテでは1.25mcgの量に耐えた。
    著者等は, 上記の急性および慢性毒性試験に使用したマウスおよびラッテについて, 更に組織学的な検索なおこない, 各臓器における病変が明確になつたので, ここに報告する。
  • SarkomycinのPaperchromatographyについて 2
    古武 弥久, 若沢 正, 国司 昭治
    1956 年 9 巻 5 号 p. 235-237
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    前報においてSarkomycinのPapgrchromatographyの基礎的条件を検討し, 実用に供し得る条件を発見した。その結果, Sarkomycinの抗菌スポットa, b, cを分離し, 抗癌力の主要因子はaであろうと推論した。今回はこれらスポットa, b, cの性質を追求することによつて, 抗菌力と抗癌力の関係をchromatographicに推察できるのではないかという目的の下にこの実験をおこなつた。
  • 森田 吉郎
    1956 年 9 巻 5 号 p. 238-242
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    前報1) において著者はViolacetin塩酸塩について, 検定法, 単位, 細菌, かび, 酵母, 放線菌に対する試験管内作用, 化学薬剤, 血清の抗菌作用に及ぼす影響, 安定度の研究をおこない, 併わせて, その作用様式を追求した結果を報告した。その後Violacetinは各種誘導体2) の作製がおこなわれ, その物理化学的性質が検討された結果, 1952年FINLAY, SOBINによつて報告された抗生物質Netropsin3) に極めて類似した物質か, 或いは同一物質と推定されるに至つた。いずれにしろ, これらの物質は, 病原菌, 非病原菌を問わず, 好気性, 嫌気性の多数の菌種に広く有効であり, 更にかび, 酵母, 大型ヴィールスの範囲まで有効である極めて興味ある物質である。著者は引きつづき, このViolacetinのin vitro,in vivoの作用を追求して来たが, 今回は各菌種のViolacetinに対する耐性の獲得状況, 各種の代表的な抗生物質との交叉耐性に関する実験をおこない, また生体内作用として, Violacetinの純粋な塩酸塩を用いて, 吸収, 排泄, 感染防禦実験について更に詳細な研究をおこない, 2, 3の知見を得たので報告する。
  • 関西支部第28回研究部会及び第29回臨床部会 (昭和31年2月25日)
    1956 年 9 巻 5 号 p. 243-252
    発行日: 1956/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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