1969 年 22 巻 4 号 p. 308-310
Ampicillin (Aminobenzylpenicillin) と同じ6-Aminopenicillanic acidの誘導体として, 新らしくHetacillinがつくられた。今回, 万有製薬から治験用サソプルの提供を受け, 臨床的効果を検討する機会を得たので, 呼吸器系感染症の少数例に対する効果と, グラム陽性菌, 陰性菌の数種に対する感受性テストをおこなつた成績を報告する。
Hetacillinが本質的にはAmpicillinと同じ抗菌スペクトルと効力をもつていることから, L. B. HOGAN等は, 牛体内では加水分解によつて, Ampicillinになるのではないかと考えている。両者の構造式は図1に示す。