The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
Print ISSN : 0368-2781
ISSN-L : 0368-2781
小児各種感染症に対するAmpicillin坐剤 (KS-R1) の治療効果
倉繁 隆信利根 洋一倉光 誠黒岩 祥男森田 英雄脇口 宏小倉 英郎喜多村 勇尾崎 寛
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 36 巻 7 号 p. 1952-1958

詳細
抄録

日常の小児の診療で, 薬剤の経口投与が困難なことは稀ではない。それ故, 臨床に応用できる坐剤の開発が期待されていたが, 近年になり次第に臨床に応用されるようになつた。
先ず, スルピリン, アセトアミノフェンが解熱剤の坐剤として開発され, その臨床効果に関する報告は多い1~4)。
次いで, フェノバルピタールナトリウム坐剤, ジアゼパム坐剤が, 催眠, 鎮静及び抗痙攣剤として臨床応用され, それに関する報告もみられる5~8)。
しかし, 抗生物質の坐剤は現在までエリスロマイシン坐剤の臨床効果に関して報告があるだけである9)。
今回, われわれは住友化学工業, 京都薬品工業が開発したAmpicillin (ABPC) 坐剤 (KS-R1) を, 小児の各種感染症に使用する機会を得たので, その結果について報告する。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
前の記事 次の記事
feedback
Top