The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域におけるSulbactam/Cefbperazoneの臨床的検討
保科 弘毅広澤 浩三国 健一市橋 治雄
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1984 年 37 巻 10 号 p. 1812-1820

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抄録

Sulbactam/CefbperazoneはSodium sulbactam (SBT) とSodium cefoPerazone (CPZ) の1:1 (力価) 配合の凍結乾燥製剤である。SBT1)は米国P位er社で開発されたβ-Lactamase inhibitorで単独では抗菌剤としての有用性は少ないが, 各種の細菌が産生するペニシリナーゼ型β-Lactamaseを強く, セファロスポリナーゼ型β-Lactamaseを中等度に不可逆的に不活化する。SBT/CPZはSBTのこの特性を生かし, CPZと1:1で配合することによりβ-Lactamaseによる失活を防ぎ, CPZの抗菌力を増強することを期待されて開発された薬剤である。
今回我々は易感染傾向を基礎疾患として持つ12例を含め, 18例の中等症以上の小児感染症に対しSBT/CPZを臨床使用する機会を得たので, その成績について報告する。

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